ホーム>バンコマイシン耐性腸球菌(VRE)に関する報告について

バンコマイシン耐性腸球菌(VRE)に関する報告について

  • バンコマイシン耐性腸球菌(VRE)に関する報告について
  • 検出について
  • Q&A

公立陶生病院におけるバンコマイシン耐性腸球菌(VRE)報告について

 平成20年6月に公立陶生病院にて発生いたしましたバンコマイシン耐性腸球菌(VRE)の院内感染問題では、地域の皆さんに大変なご心配をお掛けいたしました。
 この問題については、外部の感染症専門家の方々の支援を得て、対策を進めてまいりました。今回3月25日の第7回VREアウトブレイク調査委員会において、平成21年1月以後に新たな保菌患者の発生が確認されず、「感染も拡大はないと判断して良い」との評価を受けました。これも、地域の皆さんのご理解とご協力の賜と深く感謝申し上げます。
 今後も更に、手指消毒を中心とする接触感染予防策を徹底し、院内感染全般にわたりその対策をさらに向上させ地域社会に貢献してまいりますので、ご支援、ご協力をよろしくお願い申し上げます。

公立陶生病院 院長 酒井和好
平成21年3月27日

公立陶生病院におけるバンコマイシン耐性腸球菌(VRE)検出について

 当院では、6月中旬よりバンコマイシン耐性腸球菌(VRE)という菌を検出するためにより精度の高い検査方法に変更いたしました。  このような中、6月中旬から9月までに数十名の患者さまからバンコマイシン耐性腸球菌(VRE)が検出されました。ただし、ほとんどの患者さまが保菌状態で、放置していても健康には問題ありません。
 バンコマイシン耐性腸球菌(VRE)は、便を介して伝播しますので、トイレ後、食事前の手洗いが最も有効な予防策です。
 患者さまに関わる医療スタッフも、手指衛生などの標準予防策・接触感染予防策の徹底や、感染拡大防止のために当該病棟の入院制限を行うなどの感染対策をとってまいりました。今後も保健所等の行政機関と相談し、引き続き専門の方々の支援を受けながら対応してまいります。ご心配をお掛けいたしますが、何卒ご理解賜りますようお願い申し上げます。
 なお、診療につきましては通常通り行っております。

公立陶生病院 院長 酒井和好
平成21年3月27日

バンコマイシン耐性腸球菌(VRE)Q&A

Q1 VREはどんな細菌?
 VREとは、「バンコマイシン耐性腸球菌」の略称で、抗菌剤バンコマイシンに耐性を獲得した(効かなくなった)腸球菌をいいます。

※腸球菌は、人や動物の腸内にいる一般的な細菌で、通常は無害です。
※バンコマイシンは、メチシリン耐性黄色ブドウ球菌(MRSA)の治療に使われる抗生物質です。
※MRSAとは
抗生物質では、「ペニシリン」が有名ですが、この薬の使用によりペニシリン耐性黄色ブドウ球菌が出現しました。対策として、「メチシリン」という抗生物質が開発されましたが、今度はこれも効かない細菌=メチシリン耐性黄色ブドウ球菌(MRSA)が出現しました。
Q2 VREはどうして発生したのですか?
 MRSAにより発症した患者さんには、治療のためバンコマイシンを投与します。その結果、一部の方で、その腸内にいる普通の腸球菌がVREに変異すると言われています。
Q3 VREはどのように感染するのですか?
 VREは接触感染により広がります。保菌者の方がトイレの後の手洗いが不徹底だった場合や医療従事者による患者さんの処置(便の取扱いなど)が不適切だった場合など、環境中(病院のトイレのドアノブや水道栓など)にVREが付着します。
他の方がそこを触った後、手洗いが不徹底なまま食事などした場合、感染する確率が高くなります。
※VREは保菌しても通常無症状なため、いつ感染したかは分かりません。VREを狙った特別な検査をして初めて、保菌者であるかどうかが確認できます。
Q4 VREに感染するとどうなるのですか?
 健康な人の場合、VREがいても、病原性は非常に弱いので、病気を起こすことはありません。
しかし、がん、胸腹部外科手術後の患者さん、白血病、火傷、移植、栄養失調などの重い病気の患者さんが感染すると発熱や炎症を起こし、危険な状態になるおそれがあります。
Q5 VREの治療や予防はどうするのですか?
 VREの保菌者となっても症状のない方に対しては、除菌を含めて治療は通常行いません。
VREにより発症した方には、VREに有効な抗菌剤を投与します。しかし、この薬を投与することで、さらに強力な耐性菌が生ずるおそれがあり、投与には注意が必要です。
VREは、便を介して伝播(接触感染)しますので、トイレ後、食事前の手洗いが最も有効な予防策です。
Q6 VREの保菌と感染はどうちがいますか?
 保菌は臨床症状、局所所見、検査データに異常は見られませんが、感染は臨床症状や局所所見があり、検査データに異常が現われます。
Q7 診察の制限を行っているのですか?
 通常どおり診察は行っています。

Q8 VREに感染すると退院できないと聞きましたが?
 入院の元となった病気が治れば退院できます。
高齢者でVREを保菌していることが分かった方が、老人保健施設や介護施設へ転院される場合、施設の受入れ態勢が整うまで退院延期となった例があります。
Q9 家族にうつりませんか?
 保菌者の便の取り扱いには注意してください。
一般的な手洗いを励行していただければ、うつる可能性は少ないです。
なお、健康な方であれば、保菌者となっても発病することありません。また、一定期間を過ぎるとVREはいなくなるといわれています。
Q10 外来診察を受けたいが、うつりませんか?マスクは必要ですか?
 VREは接触感染です。インフルエンザのように空気感染とか飛沫感染ではありませんので、VRE感染予防のためのマスクは不要です。
手洗いが最も有効な予防手段です。

Q11 見舞いに行きたいのだが、大丈夫か?
 Q9と同じです。病室の入り口には、消毒剤が常備してありますので、ご利用ください。
Q12 産婦人科で検診を受けるが、胎児に影響はないですか?
 外来で感染する可能性は極めて少ないと思っております。腸内に住む細菌なので、胎児への影響はありません。
Q13 そんなに怖くない細菌とのことですが、なぜ大騒ぎになるのですか?
 病院には、がん、胸腹部外科手術後の患者さん、白血病、火傷、栄養失調などの重い病気の患者さんが入院して見えます。VREの病原性は弱く、発症することは少ないのですが、こうした方が発症すると危険な状態になるおそれがあります。
また、VREは、VREを狙った特別な検査をしない限り保菌の有無が判明しないため、知らず知らずのうちに院内で拡がったり、患者さんの転院により他の医療施設に拡がるおそれがありますので、病院では注意が必要です。
当院では、全力を挙げて院内感染防止に取り組んでおりますのでご理解ください。

Q6以外は西尾市民病院ホームページから引用しています。

VREに関する報告