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肺炎について

  • 肺炎とは
  • どういう治療を行なっていますか

肺炎とは?

 口や鼻から侵入した菌が、のどから気管支をとおって肺にたどりつき、そこで増殖することによって起きる病気をいいます。レントゲン写真をとると普通の正常の肺は黒く写りますが、増殖した菌を攻撃するためにそこに白血球が集まったり、その結果痰がたまったりして肺炎の部分は白く写るようになります。したがって肺炎かどうかはレントゲン写真をとらないとわからないことになります。

どんな人がなるんですか?

 どんな人でもなる可能性があります。ただしお年寄りや生活が不規則で体力が落ちていたり食事をとれなくて栄養不良になっていたり、糖尿病・癌などの病気をもともともっていて抵抗力がおちた状態となっていたりするとなりやすいと考えられています。また最近は薬の効きにくい耐性菌という菌がふえているのが問題となっていますが、肺炎がなおってまたすぐぶりかえしてしまった方やアルコール摂取量の多い方、ステロイド剤の治療を受けている方や肺以外の腎臓・肝臓など複数の内臓に病気を持っている方はこの耐性菌にかかっている可能性があり注意が必要です。また老人ホームに住んでいる方や、気管支拡張症や塵肺などもともと肺に病気がある方なども特殊な菌による肺炎をおこしやすいともいわれており注意が必要です。

どんな症状がでるんですか?

 はじめは咳やのどの痛み、熱などでいわゆる風邪の症状とかわりはありません。ただし肺炎の場合は咳がながく続いたり、黄色や黒っぽい痰がでるようになったり、息をすうと胸の痛みが出るようになったりします。特に息苦しさを感じるようになると非常に重症な肺炎になっている可能性があります。たんなる風邪と思って無理をしていると手遅れになる場合もあり、上記のような症状がある場合には早めに病院にかかることをおすすめします。

肺炎を起こす菌はどんな菌があるんでしょうか?

 一般的に肺炎を起こすことで有名な菌は肺炎球菌・インフルエンザ桿菌・肺炎桿菌・マイコプラズマ・クラミジアなどです。なかでも肺炎球菌がもっとも多いといわれていますが、この菌の肺炎になると赤黒っぽい痰がでたりすることがあります。他には肺に病気がある方や免疫力のおちている方に肺炎をおこす緑膿菌や、温泉など水回りから感染して非常に重症になる可能性のあるレジオネラなども知られています。またこれらの菌が複数同時に肺炎を起こすこともあります。

治療方法について

どういう治療をおこなっていますか?

 お若くてもともと病気をもっていなくて症状の軽い方は外来で治療をすることもありますが、基本的には入院治療をおすすめしています。なぜなら一般に肺炎に対する治療としては抗生物質を使用しますが、即効性があるわけではなく効果が安定するまでに3~4日は必要とするため、最初は軽い状態であっても治療効果がでるまえに重症になってくることがあるからです。また当院では喀痰検査や気管支鏡検査、採血・尿検査などによって原因となる菌を細かく調べながら治療を行っています。どんな菌が肺炎を起こしているかという結果はすでに述べたとおりですが、諸外国の報告とかわりのないものでした。「日本は外国とはちがう。」という立場をもって治療を行っている病院もありますが、当院は当院の詳細なデータに基づいてアメリカ胸部疾患学会やアメリカ感染症学会などの国際的な肺炎治療ガイドラインをも参考にして治療を行っています。

どれくらいでなおりますか?

 過去4年間に当院で入院治療をうけた患者様は800名ほどおみえですが、そのうち集中治療を必要としない、いわゆる一般病棟での治療をうけた患者様の平均入院日数は約11日でした。ですから程度にもよりますがだいたい早ければ5~7日、ながくても10~14日ぐらいの入院期間が必要と考えてよいかと思います。たいして重症肺炎で集中治療を必要とする場合はやはり長期の入院が必要と思われますが、過去4年間に集中治療を必要とした110名の患者様のうち治癒退院された方々の平均入院日数は約27日でした。また集中治療を必要とするほど重症な場合は残念なことに肺炎によって命を落としてしまう場合もあり、当院の過去4年間における重症肺炎患者様の死亡率は23%でした。 PORTスコアという肺炎の重症度を点数で表す方法がありますが、この点数から判断すると当院の重症肺炎患者様のPORTスコアは平均で約130点となり、そこから予測される死亡率は約30%ですから良好な治療奏功率をあげていると判断しています。集中治療が必要な重症肺炎の場合、NPPV(非侵襲的人工呼吸)やIPPV(侵襲的人工呼吸)が必要となりますが、当院ではBiPAP VisionやHFOといった最先端の医療機器も導入しており、そういった積極的な取り組みが治療効果をあげる事につながったとも考えています。

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